ヤマネって知ってますか?

あけびを食べるニホンヤマネ
ヤマネは体長8cm、体重18gのちっちゃな動物です。ふさふさしたしっぽを持ち、ネズミと同じ齧歯類の仲間です。
日本の固有種「ニホンヤマネ」は、頭からお尻まで、背中に黒い筋があるのが特徴です。とてもすばしっこく、まるくて黒い目をクリクリさせて、愛嬌たっぷり。とてもかわいい動物です。
しかし、そのかわいい姿とはうらはらに、ヤマネはとてもたくましく神秘的な動物なのです。日本で発見された最古の化石は約50万年前のものだとか。さまざまな環境の変化に対応しながら、この小さな体で現在まで生き続けているのです。国の天然記念物にも指定されています。
ヤマネは寝ぼすけ?

ヤマネの冬眠もとても興味深いものです。体を丸めて手足をキュッと縮め、仕上げにしっぽをクルッと巻きつけた姿はまるでボールのよう。地方によっては「まりねずみ」と呼ばれるというのも、うなづけます。冬眠中は人間が指で少々つついた位では起きません。その「寝ぼすけぶり」がまた、とても愛らしいのです。
1年の約半分は冬眠をして過ごします。
環境保全と開発のはざまで

やまね学校で講義をする湊氏
(左から3番目)
理学博士 湊 秋作 氏 は、長年にわたりヤマネの研究を続けています。さらに、ヤマネを通じて森林の保護や環境教育の普及なども実践されており、その活動は多岐に及びます。
近年、清里高原横断道路の開通でヤマネの棲む貴重な森が分断されました。 しかし、同氏の尽力により、世界でも珍しい野生動物のための橋の建設がなされ、分断後の森でもヤマネや他の動物の生息が確認されました。
現在、この例をもとに韓国やオランダでも同様の橋の建設が検討されています。
ヤマネ保護研究グループの活動

ヤマネの冬眠覚醒の観察
湊氏を中心とするニホンヤマネ保護研究グループは、さまざまな分野の専門家やボランティアで構成され、意欲的な研究・保護活動を続けています。
研究の成果は国際ヤマネ学会等で発表され、常に高い評価を得ています。
エンウィットの関わり

エンウィットもスタッフとして実験に参加。
有限会社エンウィットは経営理念である「自然との調和」「智慧と技術の融合」を実践するひとつの試みとして、このニホンヤマネ保護研究グループに参加協力しています。
新しい技術やハード/ソフトの動向に着目しつつ、調査・観察・データ分析までのワークフローの改善や研究成果の発信などに積極的にITを導入しています。研究の現場で、常に、より具体的なIT活用の提案が出来るように心がけています。
関連リンク
◆ エンウィットの関わりについて、もう少し詳しく知りたい方へ
- ヤマネの生態調査のデータからヤマネの活動範囲を描画するソリューションなど、開発事例紹介ページへ
- エンウィットの経営理念のページへ
◆ ヤマネについて、もう少し詳しく知りたい方へ
- 清里やまねミュージアムを運営する財団法人キープ協会 環境教育事業部のページへ
- ヤマネに関する書籍をご紹介します。書籍名をクリックすると「amazon.com」の紹介ページにリンクします。
書籍名著者出版社ISBNヤマネって知ってる? 湊 秋作 築地書館 4-8067-1213-2 ねぼすけヤマネ 西村 豊 講談社 4-06-252552-6 日本のヤマネ 中島福男 信濃毎日新聞社 4-7840-9893-3 森のスケーター やまね 湊 秋作
金尾恵子文研出版 4-580-81274-3 ヤマネ えほん森のちいさないきもの 瀬戸波たいら
浅野俊一
川道武男くもん出版 4-7743-0142-6
◆ ヤマネ保護・研究活動のボランティアについて、もう少し詳しく知りたい方へ
- 自然や科学の研究者や教育者を世界的に支援する団体「アースウォッチ」のページへ


